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インドネシアシーラカンスの稚魚

シーラカンスには、アフリカ種とインドネシア種が知られていますが、今回、インドネシア スラウェシ州 マナド湾で調査を行ったところ、生まれて間もないと推測されるインドネシアシーラカンスの稚魚を発見し、 撮影することができましたので下記のとおりお知らせいたします。シーラカンスの稚魚の発見は、アフリカ 種、インドネシア種とも、世界で初めてのことです。

1.場所
インドネシア北スラウェシ州 マナド湾内

2.日時
平成21年10月6日 11:33~11:51

3.生息環境
水深 161m
岩の小さな割れ目の中

4.個体数
1個体

5.大きさ
31.5cm (ROVのレーザービームによる推定計測)
※写真(下)のレーザービームの間隔は20cmです。


稚魚発見の意義

シーラカンスは1938年の発見以来様々な調査や研究が行われてきましたが、その生態についてはほ とんど分かっておらず、解明すべき謎が多い生物です。特に、メスの体内での卵の受精方法、妊娠期間、 出産方法等、繁殖生態についてはシーラカンスの生態の中でも最大の謎とされてきました。シーラカンス が卵ではなく親と同じ形の子どもを生む「卵胎生」であり、30~40cm程度の子どもを生むことは、1991年にモザンビークで捕獲されたアフリカシーラカンスの個体の胎内に大きさ約30cmの胎仔が確認された ことから予想されていましたが、どのような場所でどの程度の大きさの稚魚が生まれ、どこで生育するのか については全く不明でした。
今回発見したインドネシアシーラカンスの稚魚は、アフリカ種の胎内で確認された胎仔の大きさとほとんど変わらないことから、生まれて間もない個体であるとが推測されます。今回の発見で、シーラカンスの成魚は他の海域や数百メートルもの深海ではなく、通常の生息環境内で出産し、稚魚は成魚と同様に日中は岩の隙間などに隠れてくらしていると考えられます。また、稚魚が発見された岩の割れ目が、成魚が生息する場所よりも狭かったことから、シーラカンスは自分の体の大きさに合わせてすみ場所を選んでいること が分かりました。
今回の発見により、1938年のシーラカンス発見以来70年間解明されることのなかった生態の謎に大きく近づくことができたと言えます。今後は、シーラカンスの全生活史について、さらに調査研究を進めていきたいと考えています。
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